かわいいフォントを見ると文字の認識が改まる。
くるくる・ぷりぷりした「アルファダーッ」が実は繊細です。
こちらは下記ページで紹介している、5ドルの本らしいです。
http://www.aliman-group.com/bookdetails.php?dep=rashed&cat=83&id=561
子供向けの、宇宙に関する興味を育てる本ですね。僕もこういうのよく読んでました。
タイトルはズバリ、
「宇宙の驚くべき真実」( حقائق مدهشة عن الفضاء )[Haqaa'iq mudhiSha *an al-fa_daa'] !
アルファダーッと読む「宇宙」( الفضاء )[al-fa_daa'] が大きく書かれていますね。
ニュース記事のフォントとも異なる、書道・カリグラフィーの書体とも異なる、このプリプリした字体がちょっと目新しいと思ったので、今回はこの文字の形に注目していきたいと思います。
なので、アルファダーッ以外の部分はまたいつかの機会に。
まず第一印象。まったく角(かど)がないですねー。それに、輪を描く部分が大きく感じられます。
一文字ずつ切り離すとこうなります。
・( ا )[a]
・( لـ )[l-]
・( ـفـ )[-f-]
・( ـضـ )[-_d-]
・( ـا )[-a]
・( ء )[']
何と言っても、面白いのはダード ( ـضـ )[-_d-] でしょう。せっかくなのでちょっとダードについて書いておくと、アラビア語にはダ行みたいな音が2種類あって、ややくぐもった重い発音をしなきゃいけないのがこの、ダード ( ض )[_d] という文字なのです。普通のdの方はダール ( د )[d] という文字があります。
字の形に話を戻します。ダードは雨粒型を横に倒した形+でっぱり、だと思っていましたが、この字体では違いますね。まるで、隣のファー ( ـفـ )[-f-] と同じように丸い輪っかの形で書かれていて、でっぱりの位置も輪っかから随分と離れて見えます。でっぱり大きいなしかし。
慣れていないと、( ـفـفىـ ) に見えちゃうでしょう。
比較:( ـفـضـ )
ただ、よくよく見ると、意外に繊細なんですよ。ダードの輪っか部分は、ファーの輪っか部分と同じ形ではありません。若干、右に傾いているんですよね。さらに、点の位置も輪っかの真上ではなく、輪っかとでっぱりの間をとっています。輪っかとでっぱりの重心、の真上といったところでしょうか!
うん、ファーの点はちゃんと輪っかの真上にありますしね。ダードとファーが似た形だと思いそうになりましたが、やっぱり全然違います。
こうやって、色んな字体に触れることで、その文字の形の本質が見えてくるんですよね。これが醍醐味! ネイティブがどう認識しているのか、それに少し近づけるような。
ダードの新しい一面が見れて、ダードの視認性が上がった気がします。これは確かなレベルアップですよ。
「ダードを実際のところどう書けばいいのか分からない」という人にもオススメの画像かも知れないですね。
輪っかと点がふた組ある、という認識が、ファーとダードがある、という認識にレベルアップできたなら幸いです。
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