WAMAの『Da Kalam ( ده كلام )』を五回に渡って解読する!!!!
この曲はエジプトの友達も好きだそうで、僕のしつこい質問に答えてもらった。ありがとう。
(当然エジプト方言アラビア語で歌われている。このシリーズで「方言」と書いたらエジプト方言のこと。)
初回は最初のワドゥールのパート。このパートはこの歌の要約でもあり、要所要所で繰り返される。
ده كلام بقي ده اسمه كلام
ダ・カラーム。バアー・ダ_スムフ・カラーム
(ダカラー バア ダスム カラー)
ダは「これ」( هذا )の方言。
カラームは「言葉」であり、会話/話したことなどを意味する。ここでは恋人が言っている事を指す。
「残る」( بقي )はバキヤだが方言ではバアーないしバアと聞こえ、意味も、主張を強める程度のものとして使われる。
イスムは「名前」。イスムフ「それの名前」となっているが、「それ」とは冒頭の「これ」のことである。
全体として、反語のように問いかけている。
[言葉だ] [これの名前は言葉か?]
「これを君は言葉と呼ぶのか?」つまり「何言ってんの?」ということ。
بتخاف..ليه من الايام
ビッカーフ…リー・ミン・アルヤーム
(ビッカーフ リー ミン アルヤー)
ビ( بـ )は方言ならではの使い方で、動詞の未完了形の頭につける。現在普段している動作などを表す。
タカーフ(تخاف/標準語の発音)は「恐れる」( خاف )の「貴男」用の未完了形。本来相手の恋人は女性のはずだが、歌の中などではより単純な男性用の形を使うことが多い。ビがついているせいか、ビッカーフ( bitkhaaf )と聞こえる。
リーは方言の「なぜ」。
ミンは「〜から」 。「〜を恐れる」のときにはこれを使う。
ヤームは「日」の複数形。
[君は恐れている] [なぜ日々を?]
معقول..يا حبيبي انساك
マアウール…ヤー・ハビービー・アンサーク
(マアウーール ヤハビー バンサー)
マアウールは「論理的」とか「合理的」。
ヤー・ハビービーはもうラブソングの中では口癖のように出てくるが、「おぉ私の愛する人よ」のこと。ヤハビービという間投詞のようにも感じられるほど多用される。
アンサー( أنسى )は「忘れる」( نَسِيَ )ナスィヤの「私」用の未完了形。
「あなた」Kをつけて、「あなたを忘れる」になっている。よく聞けば聞こえる。
[論理的か?] [愛する人よ] [君を忘れる]
君を忘れるなんてあり得ないだろ? という意味。
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